大人のための子どもの本の読書会

向島こひつじ書房が主宰する読書会ブログ

読書会報告その1「あしながおじさん」みんなの感想ノート

次回の募集始まりました。
課題図書は『完訳ハイジ』です。
詳細はカテゴリーの「イベントご案内」をご覧下さい。


【読書会プログラム】
1アイスブレイク
「本」について隣の人と共通点をひとつ見つけてシェアし、みんなで話し合うための気持ちの準備。

2自己紹介
子どもの本や『あしながおじさん』と自分との関係について。アニメからこの作品に入った人の方が多い結果となりました。

3翻訳読み比べ
今回多く集まったのは坪井郁美、松本恵子訳でした。ジュディの最後の手紙を輪読してみました。

4フリートーク
これがいちばん楽しいひとときでした。今回のキーワードは「ときめき」だったような。女子会気分たっぷり。

5著者のウエブスター紹介
ひつじのレポートをみなさんに少し紹介しました。作品の背景を知ることから、大人読みについても話し合いました。


♪読書会『あしながおじさん』の感想ノート♪

読書会後、みなさんに感想をひとこと書いていただきました。
ときめきムードが伝わるでしょうか。

●かずぴん
・おとこのひとのやきもちについて、勉強になりました!

・ときめきを、みんなで共有できて、嬉しかったです。


●じゅんこ
あしながおじさんを読んで、手紙で全編が綴られるこの物語について考えました。
 読書会のみんなの意見を聞いたことで、この考えがさらに深まりました。
 手紙とは伝聞で、全部が要約されたような、ジュディーを通した様子だけを追うことになります。
 そうすると、その手紙の間の時間や、実は登場人物が本当は他のことを感じていたのではないか、
 という「行間」が気になります。

・すぐに想像したくなるのは、おじさんがどう思っていたのかというところ。
 ジュディーの手紙の中のジャービスから少し様子はうかがえますが、
 それもジュディのフィルターを通したジャービスです。

・シンデレラストーリーや恋愛物語として、女の子の自立物語として、読めるこの本ですが、
 私はジュディーの目を通した、きらきらした世界を楽しむことができました。


●ヒロッキー
・私は、この本とは初めての出会いでしたので、
 頭の中に完全におじさんをイメージしながら読んでいたので、
 ラストの展開には正直、がっかりというかもったいなさを感じてしまいました・・・。
 なーんだ、という感じでしょうか。

・ジュディの強さに心打たれつつ、孤児の悲しみがひしひしと伝わってきました。
 自分がかかわったこども園の雰囲気を思い出しつつ読んでいました。
 今日はお話するタイミングがありませんでしたが知り合いの方で、
 ジュディのような両親の顔を知らないという境遇の方がいます。
 その方も実はこんな思いなのかと、想像してもいました。

・葉子さんが、原書にあたったり、作家について調べてくださったりしていたこと、
 とても嬉しかったです。自分の想像力を超えた深いものが得られました。
 また、みなさんの感想を聞けることは、楽しいだけでなく、
 自分の読みが不十分だったところを補ってもらうことができました。

・思ったことをそのままに出し合える柔らかい雰囲気があり、安心していられました。
 このみなさんと、またお会いして他の本も読めたらなと思います。

・子どもの本、を、大人読みする、ことの楽しさがあると思いました。


●メイ
・読書会では、キャンディキャンディや日にちに着目した読み方など、
 自分では気がつかなかったポイントを知ることができて、読みが深まりました。

・何より、同じ本についてわいわい和やかに語り合えたことが楽しかったです。

●ミッチー
・今までの読書会は自分とは違う意見や感想が聞けて、
 「そういう考え方もあるんだ」と、違いが面白かったのですが、
 今回は題材も女子大、読書会の参加者も女子会だったせいか、
 「そうそう、分かる分かる!」といつもより共感することが多い会でした。
 初めてお会いした方ともうちとけてお話できて、良かったです。
 続編もぜひ読んでみたいなと思いました。